
守ってやるから。
そう告げる相方に淡く笑ってみせる。
何を怖がっているのか。
光に怯える相方を愛しいと思うのは、己が闇に近いからであろうか。
なにも怖がることは無いさ。
そら、光があれば闇もある。
闇はそら、お前によく似ている。
墨色の衣をまとい、気高く勇ましいものでありながら、時折、お前はこうして怯える。
何ものからも。
お前が俺を守るというなら守られてみせよう。
そうすることで、俺がお前の心を護れるならば、俺の矜恃など二束三文で投げ与えよう。
そうすることで、お前が手に入るなら安いものだ。