実りを慈しみ、落莫すら愛でよう。

実りを慈しみ、落莫すら愛でよう。

昨年の秋に一周年を迎えたので、
ドレスを準備してささやかなお祝いをしました。
彼女の名前はグラッセ

ドールオーナーなら誰しも「いつかお迎えしたいリスト」を脳内に書き留めているのでは…と思っているのですが、私にとって荒夜はリストの1〜2行目に名前を記すであろう憧れのヘッドでした。

(淡いメイクで透明感のある女の子だったらいいなあ)

烏滸がましくも具体的な青写真まで描いていたので、お店で彼女に初めて会ったときは息を飲みました。

当時はまだ自宅に大きい女の子が一人しかいなかったので、これ以上増やして可愛がれるのだろうか…そんな思いも先行して、たとえ荒夜さんが居ても抽選に参加せずお顔だけ拝見してお店を後にすることもありました。

でもこの子のときは頭が真っ白になってしまい、ただただ見つめていました。

『目が合ったので絶対うちにくると思った』そんなお迎えエピソードをときどき耳にしていたので、じっとお顔に集中しましたが、元々伏し目がちなアイホールに加え、グラスアイも僅かに下向きに取り付けされてるので全く目が合いません…

しゃがみ込んで覗き込んでやっと視界に入れて貰えるレベル。

白紙になった私の頭の中にある単語が響きました。

「グラッセ」

家に帰る道中、その言葉を検索すると辞書にはこう書いてありました。

〝凍らせる、つやを付ける〟

瞬間、思い浮かべたのはあの子の冷ややかで静かな眼差しと桜色に染まった艶やかな唇───

この時の体験があって、
彼女のいまの名前があります。

他の子に比べて性格などの設定はあまり持たせていませんが、彼女が身に纏う独特の空気感が引き立てばいいなあと思いながらいつも撮影に臨んでいます。

これからもよろしくね。グラッセ

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