光と闇

光と闇

守ってやるから。
そう告げる相方に淡く笑ってみせる。
何を怖がっているのか。
光に怯える相方を愛しいと思うのは、己が闇に近いからであろうか。

なにも怖がることは無いさ。
そら、光があれば闇もある。
闇はそら、お前によく似ている。
墨色の衣をまとい、気高く勇ましいものでありながら、時折、お前はこうして怯える。

何ものからも。
お前が俺を守るというなら守られてみせよう。
そうすることで、俺がお前の心を護れるならば、俺の矜恃など二束三文で投げ与えよう。

そうすることで、お前が手に入るなら安いものだ。

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